自動売買ソフトで大事なのは勝率か?
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前回と前々回の記事で書きましたが、
どの通貨も大きく動く気配がありませんね。
やはり、トレンドフォロー系戦略は様子見です。
ドル円はしばらくレンジを抜けませんでしょうから、
しばらくの間は相場から身を引いておくか、
薄利を狙う逆張り戦略だけを実践するのが功を奏するでしょう。
ということで
現在の相場はまったく面白くありませんので、
少し、自動売買ソフトについてお話ししようと思います。
今回のテーマは自動売買ソフトの「勝率」と「●●」です。
※「●●」は記事の後半になったらでてきます。
さて、
自動売買ソフトの販売大手:fx-onには、
現在、2604本の自動売買ソフトが登録されています。
その中には、
勝率が80%を超えるものとか勝率30%台のものとか、
高勝率EAから低勝率EAまで、実にイロイロな自動売買ソフトが登録されています。
たまに、
勝率100%の自動売買ソフトがあったりしますが、
損切りしないだけなので、今回のお話しからは除外しときましょう。
で、
巷では、
「勝率重視タイプの方が良い!」とか
「いやいや、利大損小タイプでしょう」とか
色んな議論が交わされています。
勝てる自動売買ソフトを見つけるのが、
私を含む自動売買投資家の永遠のテーマですので、
「勝率」にスポットを当てて議論が交わされる流れは当然と言えば当然でしょう。
しかし
「どっちが良いか?」なんて質問が投げかけられたとすれば、
私個人としては、そんなのどっちでも良いと思います。
※まぁ、個人的には「利大損小の低勝率派」なのですが、
これについては、またの機会にでもお話しします。
「勝率」も大事と言えば大事なのですが、
もっと大事な項目があるのを見逃しがちです。
何だと思いますか?
はい。
それは、平均利益:平均損失の比率・・・つまり「ペイオフレシオ」です。
上記の場合は、296.00÷134.62=ペイオフレシオ2.19ですね。
(あ、これは私のEAです<(_ _)>)
悲しいことに、
自動売買ソフトのバックテストデータには、
「ペイオフレシオ」としての表示が出てきません。
何故、MT4を作ったメタクオーツ社は、
「ペイオフレシオ」をバックテストに表示させる仕様にしなかったのか、
個人的に、一番疑問に思っています。
何故なら、
「ペイオフレシオ」は「勝率」並に大事な指標だからです。
バックテストに「勝率」が表示されてしまっていれば、
そりゃ自動売買投資家の多くの目は、「勝率」に向いてしまいますが、
トレードの目的は勝率を上げることではなく、利益を獲得することです。
勝率がどんなに高い戦略でも、
ペイオフレシオが低すぎれば利益を残すことが出来ませんし、
勝率がどんなに低い戦略でも、
ペイオフレシオが高ければ利益がしっかり残るのです。
例えば、
勝率が35%のロジック戦略でも、
ペイオフレシオが2.0もあれば、
利益を残すことが出来ます。
(平均利益2に対して平均損失1)
勝率35%×2.0-負率65%×1.0=0.05
逆に、
勝率90%のロジック戦略でも、
ペイオフレシオが0.1だと、
利益を残すことが出来ません。
(平均利益1に対して平均損失10)
勝率90%×0.1-負率10%×1.0=-0.01
今回の例を見せて、
「ね?勝率重視はダメでしょ」
とか、そういうことを言いたいのではなく、
高勝率か低勝率かの
二元論に留まっているだけでは駄目ですということです。
ペイオフレシオも大事。
勝率も大事。
自動売買ソフトのロジックは、
必ず両方を見て判断しなければいけません。
(まぁ、これは裁量トレードにも言えることですが)
両方が揃って、
はじめて一つの自動売買ソフトになるのですから。
トレードをするための目的は、「勝率を上げるため」ではありません。
利益を獲得するのがFXの目的です。
ペイオフレシオ、
必ずチェックしていきましょう。